体調不良で学校を休んでも家でリラックスできなかったり、アルバイトでも体調が悪くても替わりの人がいないから休めなかったり、フリーランスの頃は依頼を断れなくてお正月でも仕事をしていたり…
そんな感じで生きてきたからでしょうか、私はまだちょっと「休む」のが苦手です。
実は今でもたまに、家でのんびりすることに”罪悪感”を覚えることがあります。
日本人は休むのが苦手な人が多く、「休む」ことに罪悪感を感じてしまう人が多いのではないでしょうか。
それは有給休暇の取得率にも現れています。
頑張りすぎてしまう人
頑張りすぎてしまう人は多いです。
身体はSOSを出しているのに気が揉んでゆっくり休めない。仕事が気になって休めない。
休む事に”罪悪感”がある、または会社がブラックで休むなんてとんでもないなど。
休日も忙しく過ごす人たち
休日には「家族サービス」しなければいけないと家族でテーマパークへ行ったり、ショッピングに出かけたり、休日に予定を詰めてしまい、本当に”体と心を休める”時間がない人も多いのでは?
友達が休日に自分磨きのために習い事をしていたり、話題のスポットに出かけていたりするのをSNSなどで見て、「何もしてない自分」を責め自己嫌悪に陥ってしまうなんてこともありませんか?
予定を詰め込んで毎日忙しくしているのが好きな人もいれば、そうでない人もいます。
休めない原因を知る
- 有給休暇が取りづらい環境
- 完璧主義
- 自己肯定感が低い
- 家族やパートナー、上司との関係
- こうでなければならないという固定概念
頑張りすぎてしまう原因は色々なところにあります。
まずはなぜ自分の意思に沿って休めないのか探る必要があります。そして原因を取り除くほかありません。
他人と比べる必要はありません。ポジティブに「よそはよそ、うちはうち」の精神でいられたら最高です!
休みの日はSNSを見ない、仕事を家に持ち帰らないなど工夫して自分のペースを保つことが大切です。
誰も責めていないのに変な罪悪感がある
私の夫は「家にいるなら暇だろう?」「家事は完璧にしろ」などとは言いません。
カナダ人の夫は、
「体調が悪いなら寝てていいよ」
「無理に家事を頑張らなくて良いんだよ」
などそれはそれは甘やかしてくれます。
それは彼がそういう社会で生きてきたからだと思います。カナダでは体調が悪ければ仕事を休み体調を万全にしますし有給休暇もしっかり消費します。

休むことへの罪悪感を手放す
「休む」ことに罪悪感を感じる必要はありません。
罪悪感を手放すことによって生きるのがぐんと楽になります。
何が原因で”罪悪感”が生まれるのかを、人間関係や過去の出来事から深く掘り下げてみると客観的に分析できます。

私の場合、子供の頃の経験が元となっています。
母から「社会人は風邪をひいても仕事をしなくちゃいけないんだから」「お母さんは風邪でも仕事を休めない」と言われていました。
忘れたつもりでも植え付けられた罪悪感というのは強く残っています。
日本人は小さい頃から学校などで連帯責任の考え方を教えられるので、その影響もあるかもしれません。
その経験から、いくら夫に好きな時に休んでいいんだよと言われても、私の心にはむくむくと、「夫は毎日働いてくれているのだから私はぐうたらしていてはいけない。寝込んではいられない。」という罪悪感が湧き出てきて休めないことがありました。
それを夫に一度打ち明けた事があります。そしたら、もうお母さんとは離れているんだから思う存分だらけたらいいのにと言われました。その通りです。
わけのわからない”罪悪感”は手放してしまえばいいのです。
身体が休みたいと叫んでいたら、罪悪感も無視して世間も無視して思い切り休みましょう。
慣れたら罪悪感なく休めるようになります。
友達の誘いを断って家でゴロゴロしたっていいのです。家族で話し合って家で何もせずに各自で自由に過ごす休日を作ればいいのです。
本人が良ければぐうたら主婦だってなんだっていいのです。自分の大切な体なのですから。
カナダ人に学ぶ休み方
カナダに住んでいると休日には、
- ベランダでお酒片手におしゃべり、BBQ
- ビーチで本を読む
- 芝生に寝そべって日光浴
- ハイキングに行く
- レストランのパティオ席で食べて飲んでワイワイ
思い切りリラックスして楽しんでいるカナダ人をたくさん見ます。
日本だと、休日も予定詰めてあちこち行く人が多いですよね。
これは長期休暇でも同じ事が言えます。日本人は、旅行中も分刻みで予定を立ててあちこち行きたがりまっす。(はい、私のことです)
カナダ人は行き当たりばったり。リゾートで食って飲んでビーチで寝る。
休日は昼まで寝てる。
バケーション(長期休暇)は心身のリラックスが目的。
たまには無計画に、リラックスだけを目的とした旅行をするのもいいですね。
別に何処かに行かなくたって、家で存分に自分を甘やかしてのんびりしたり、近場のホテルや普段行かないレストランで非日常を味わうのも素敵です。
それをステイケーションと呼びます。
「友達がハワイに行ったから私も行かなきゃ!」
「流行りのタピオカミルクティー私も飲まなきゃ!」
なんてSNSを見て勝手張り合っていては一生リラックスした時間を過ごせません。
さいごに
日本では特に有給休暇が取りにくく、特に非正規雇用で働いていると長い休暇を許してくれない職場もあり「休む」ことが難しい社会だと思います。
私が住むカナダではパートタイマーでも長期休暇を取ることが可能です。五週間連続で休暇を取る人だっています。
その他にも病気休暇やフレックスタイムと言って自由に休める時間が与えられる会社もあります。
一人一人がワークバランスを確立することによって、日本でも共感の連鎖が広がり休みやすい社会になるのではないでしょうか。
そのためにも休むことに対する罪悪感を手放すことが大切です。
現在私は専業主婦をしているので、寝てようと思えばいくらでも寝ていられます。
しかし、最近までそれができませんでした。
身体は休みたい。だけど変な焦燥感や罪悪感から家事をしたり忙しくしてしまう。
自分の過去を振り返り、植え付けられた罪悪感を取り払うことで「休む」ことが上手くできるようになり、メンタルの安定につながりました。
その結果、生活にメリハリがつきました。
何もしない時間というのはとても尊いものです。