今回は空港でのスクリーニングなど、水際対策の他に現在カナダがどのような新型コロナウイルス感染拡大予防の措置をしているのか紹介したいと思います。(2021年1月5日更新)
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カナダ入国時の陰性証明の義務化
2021年1月7日からカナダへ空路で入国する5歳以上の全ての人に新型コロナウイルス検査(PCR検査)の陰性証明が必要になります。
→2021年1月7日以降は、カナダ行きのフライトに搭乗する前72時間以内にPCR検査を受け陰性証明を航空会社に提示する必要があります。
→カナダ入国後はさらに14日間の隔離が義務付けられています。(隔離の監視をさらに強化)
- カナダ入国者は「ArriveCAN」アプリまたはウェブサイトを使用して入国時か入国前に性格な連絡先情報と14日間の隔離計画を提供する必要があります。
- 隔離計画の内容が適切でないと判断された場合は連邦検疫施設での隔離措置が行われます。
- 違反した場合、検疫法に基づき最大6ヶ月の懲役または750,000ドルの罰金(もしくは両方)が科せられる可能性があります。
政府発表:Pre-departure COVID-19 testing and negative results for air travellers coming to Canada
マニトバ州では
マニトバ州においては海外からの到着後、無症状であっても到着後すぐに新型コロナウイルス検査を受ける必要があり、さらに到着7日後にも再度検査を受ける必要があります。
水際対策について
- 国際線の乗り入れはカナダ国内4空港に限定
- カナダ市民・永住権保持者(例外あり)以外の入国制限の開始
- 空港でのスクリーニングの強化
- 入国者への自己隔離が法令義務になりました 等
詳しくはこちらの記事にまとめてあります。

カナダ政府・州政府から国民への呼びかけ
- 食料品等の買い物は州一回以下にするように呼びかけ
- 様々な宗教上の行事や祝日には、同居家族以外と集まることは避けるように呼びかけ
その他カナダで行われている感染拡大予防措置
- 可能な限り自宅にいる「Stay home」
- ソーシャルディスタンスを保つ

具体的にはどんなことをすればいいのか
- 仕事で出かける以外は自宅で過ごす。可能なら自宅勤務ができるように雇用主と相談
- 不要不急の外出を控える
- 集団で集まらないようにする
- 高齢者や持病があるなどリスクの高い人との接触を制限
- 自宅の近くで運動する
- 外出の際は他人と2m以上の距離を保つ(同居人とは症状があるまたは14日いないに旅行した場合でなければ離れて過ごす必要はない)
- 新型コロナウイルスに感染していると診断されておらず、症状がなく、14日以内に国外に旅行していない場合は散歩に出かけてもOK(散歩の際は他人と2m以上の距離を保つ)
感染拡大予防:マスクの使用について
日本では皆さん当たり前にマスクを着けていますよね。
今までカナダ(その他諸外国)では、マスクの使用に関して健康な人はする必要がないとされてきました。
しかし、現在は「医療従事者でない人が布マスクなどの非医療用マスクを使用することは、他人への感染を防ぐという意味で効果がある可能性がある」と言われています。
*4月20日からは、航空機利用の際に非医療用マスクまたはFace coveringの携帯と必要に応じた着用が義務になりました。
*5月18日からUber利用時のマスクの着用が必須になります。
*6月3日アップデート…航空機の乗客に限らず、一部の乗務員や空港職員にも必要に応じたマスクの着用が義務付けられました。
*8月13日アップデート…航空機を利用する際のマスク着用義務がさらに厳格になりました。医療上の理由でマスクが着用できない場合はそれを証明する医師の診断書が必要になりました。(マスク着用義務の例外…幼児、意識がない者、自力でマスクが外せない者)
参照:CBC Transport Canada says if you can’t wear a mask for medical reasons, prove it — or don’t fly
*11月25日アップデート…現在カナダ政府は三層構造のマスクの着用を推奨しています。表がブルーのサージカルタイプや綿素材に不織布を合わせた三層構造のマスクがベストとのこと。
非医療用マスクやFace coveringが必要な場面
- カナダの空港のスクリーニングポイント、検査官や他の乗客と2m以上距離が取れない時
- 他人との距離が十分に取れない場合、空港の保安検査所や航空会社係員に着用を指示された時
- Public health officialにより指示があった時
適切な非医療用マスクやFace coveringを所持していない場合に搭乗を拒否される可能性があります。
航空機利用以外の移動、電車やバスなど陸路で入国する際もマスクの着用を推奨しています。(ソーシャルディスタンスが取れない場合など、係員にマスクやFace coveringを着用するように指示される可能性があります)
(参照:Travel restrictions and exemptions)
マスクの使用についてカナダ政府から言われていること
非医療従事者のマスクの使用について、カナダ政府は国民に以下のように通達しています。
- サージカルマスク、処置用マスク、N95マスクなど医療用マスクは医療従事者や感染者の看護をしている人が使用すべき
- 医療従事者の供給が不足する危険があるので、非医療従事者はサージカルマスクなど医療用マスクの使用を避けるべき
- 公共交通機関や食料品店など、他人との距離を保つのが難しい状況で、布マスクなど非医療用マスクの使用は他人への感染を防ぐと言う意味で効果がある可能性がある
非医療用マスクは以下の場合には使用してはいけません
- 2歳以下の子供
- 呼吸困難のある者
- 意識障害
- そのほかの障害などにより自力でマスクを外すことができない者
布マスクなど非医療用マスクを使用する際の注意
- マスクをつける直前、外した直後に手をよく洗う
- 顔にフィットするものを使用する
- 他人と共用しない
- マスク着用中にマスクに触らない
- 濡れたり汚れたりしたらすぐに交換する
- 交換の際は直接洗濯機に入れるか使い捨ての袋に入れ中身に触れないように洗濯機に入れた後、袋は捨てる
- マスクはhot cycle(お湯)で他の洗濯物と洗っても良い
- 洗った後は完全に乾燥させる
- 洗濯できない素材のマスクは濡れたり汚れたりしたらすぐに破棄する(ゴミ袋のはいっているゴミ箱に廃棄。ショッピングカートや床等に残してはいけない)
- 非医療用マスクの使用だけで新型コロナウイルスの感染を防ぐことは難しい。清潔さを保つこと、こまめな手洗いなど一般的な感染予防措置、ソーシャルディスタンスを保つこと最も重要
参照:カナダ政府ウェブサイト−予防措置(Wearing masks)
各州における感染拡大予防措置
カナダでは州政府によって対応の仕方が異なります。
たとえば、
- 集会の禁止
- デイケア、保育園、小中高、大学の休校
- 娯楽施設、ネイルサロン、洋服店、美容室など不要不急のビジネス・サービスの閉鎖
- レストランはデリバリー・テイクアウトのみ可
- バーの営業停止
- 咳などの症状がある者は最低10日間の自己隔離 等
州ごとに様々な予防措置がとられています。
ノースウェスト準州とナヌブト準州では住民など一部の人を除いて入州禁止の措置をとっています。
違反者には罰金などが科せられる場合があります。
各州・準州のウェブサイト(新型コロナウイルスへの対策など)
アルバータ州 Info for Albertans
オンタリオ州 The 2019 Novel Coronavirus(COVID-19)
ケベック州 2019 Coronavirus(COVID-19)
マニトバ州 Coronavirus
ニューブランスウィック州 Coronavirus
サスカチュワン州 2019 Novel Coronavirus(COVID-19)
ノバスコシア州 Novel Coronavirus(COVID-19)
プリンスエドワードアイランド州 Advisory-Coronavirus Infection
二ューファンドランド・ラブラドール州 2019 Novel Coronavirus Infection Outbreak Update
ノースウェスト準州 Coronavirus Disease(COVID-19)
ユーコン準州 Information about Coronavirus Disease(COVID-19)
ヌナブト準州 COVID-19(Novel Coronavirus)
新型コロナウイルスに関する情報が入手できるアプリ
カナダ政府は新型コロナ情報に関するアプリを発表しました。(アプリをダウンロードしない場合でもパソコンから閲覧できます)
子供向けの新型コロナウイルスQ&A
トルドー首相が答える子供向けQ&Aサイト
さいごに
カナダの新型コロナ拡大予防措置は日本の予防措置とどのように違いましたか?
今後どのようになっていくかは、国民ひとりひとりの行動次第で変わっていくと言われています。
合言葉は「ステイ・ホーム」です。